VOICE 08

ロボティクス技術で描く、新しい世界。
未来の当たり前を、NTTデータから生み出したい。

研究開発

小島 康平

創造理工学研究科 総合機械工学専攻修了
2013年入社

いま携わっているプロジェクト

高齢社会を支えるクラウドロボティクス基盤

近年、少子高齢化による労働力不足が顕在化しつつある中で、サービスロボットを我々の身近な生活空間へと導入し、これらの課題を解決しようという動きが加速しています。
ロボットへの期待が高まる一方で、技術的には多くの課題があります。例えば、複雑な環境下でロボットが活動するには、高度な人工知能技術と、それを処理・実行することの出来る高価なハードウェアが必要です。また、ロボットが単体で認識することの出来る情報は非常に限られており、多様なサービスを提供することには限界があります。
我々のチームではこれらの課題に「クラウドロボティクス」というアプローチで挑んでいます。クラウドロボティクスでは、ロボットはネットワークに接続され、クラウド上の人工知能と連携してタスクを実行します。音声認識や画像認識などの高度な認識技術はクラウド上で行うことで、ロボットのコストは大幅に下がります。また、室内に設置したセンサーや複数のロボットが取得した情報をクラウド上で共有することで、ロボットは周囲の状況やユーザーの情報を詳細に把握することが可能です。我々はこれらの機能を「クラウドロボティクス基盤」として統合し、ロボットの社会実装を加速化させようとしています。
その取り組みの中で、私は現在、コンテキスト・アウェア・コンピューティングというテーマに取り組んでいます。これは、センサーやウェアラブルデバイス(※1)といったデバイスから取得したデータを処理し、ユーザーや周囲の環境の状態に合わせたサービスをロボットが提供するというものです。ストリームデータ処理(※2)という技術を用いて、絶えず発生するビッグデータをリアルタイムに処理して、多数のロボットを遠隔操作する技術を開発しています。
現在、この技術を用いて一人暮らしの高齢者を想定した見守りサービスを開発しています。人感センサーや離床センサーなどの情報から生活状態を把握し、その結果に合わせてコミュニケーションロボットが高齢者と会話を行うことで、健康管理や危険状態の早期発見を実現しようというものです。ロボットの音声認識や対話生成は全てクラウドと連携して行われます。クラウドロボティクスの1つの形として、自治体、研究所、介護事業者といったパートナーと協力して開発を進めています。
これらの技術は2020年の東京オリンピックでも活用することが出来ると考えています。東京の街中にクラウドと繋がった案内ロボットが登場する日も近いかもしれません。

※1 ウェアラブルデバイス:腕や頭部など身体に装着して利用する端末(デバイス)。
※2 ストリームデータ処理: 時々刻々と変化するデータ「時系列データ」をリアルタイムに分析する技術。

CHAPTER 01

私のチーム

技術開発本部は全社横断の研究開発を行う部署で、①ソフトウェア開発技術の高度化によるシステム開発の効率化、②先進技術を応用した新規ソリューションの研究開発という2つの役割を担っています。私の所属するサービスイノベーションセンタは後者をミッションとする組織であり、ビッグデータ分析や自動翻訳技術など、様々な技術開発を行っています。私が所属するロボティクスインテグレーション推進室はその中の組織の1つです。
当推進室には、M2M基盤技術(※3)やヒューマンセンシングソリューション(※4)などの技術開発を行う幾つかのプロジェクトチームがありますが、私は「クラウドロボティクス基盤開発チーム」に所属しています。開発経験豊富なエンジニアから営業職経験者まで多様な経験を持つ5名のメンバーで構成されています。若手が多いこともあり、フラットな意見交換ができる雰囲気があるのが特徴です。
仕事の進め方としては自ら考え、動くことが重視されています。私はチーム内で最も若いメンバーですが、自身が責任を負う分野がはっきりと決められています。その担当分野も誰かに決められる訳ではなく、メンバーと議論しながら自身が担当する研究開発領域を決定し、具体的な開発プランを決定しています。このような理由から技術者としても自ら学び、実践する姿勢が重視されていると感じています。私自身は機械系を専攻していましたが、実際の開発業務を通して新しく学ぶことも多く、日々知識・経験の蓄積に努めています。必要があれば、簡単なハードウェアの製作さえも自分たちで行います。社内で半田ごてを使用しているチームはおそらく我々だけではないでしょうか。
ロボットサービスの開発には、ロボットを開発するハードウェア企業、サービスを実際に利用・提供する企業といったパートナーとの協業が必要不可欠です。そのため、社外とのリレーション構築も重要な業務であり、展示会等でお会いした企業や大学の方と意見交換をさせて頂く機会も非常に多いです。
また、当社の研究開発職は一般的にイメージされる社内向けの基礎研究を行うような「研究開発職」の働き方とは異なり、お客様への新規サービスの提案や課題分析など、営業やコンサルタントのように積極的に社外と関わる動き方が求められることもしばしばあります。技術的な知識をバックグラウンドに、課題に対してどのようにアプローチし、解決していくかという視点を常に意識しています。
チームにはロボットも含めて、新しい技術を積極的に活用しようという雰囲気があります。そのための情報交換も積極的に行われており、日々刺激を受けています。IoT(※4)やウェアラブルデバイスにも非常に早い時期から着目しており、実際にデバイスをサービスに活用するにあたっての評価や検証などもチーム内で行っています。

※3 M2M: 機械同士が通信を行い、人間の介在なしに自動的に連携するシステム。当推進室では、機器やセンサーの情報をクラウドに収集する基盤技術を開発しています。
※4 ヒューマンセンシング: 心拍・脈波などのバイタル情報や行動履歴をウェアラブルデバイスなどで計測する技術。当推進室では、ヒューマンセンシングを用いた働き方改善のソリューションを開発しています。
※5 IoT: Internet of Things=「モノのインターネット」。今まではネットワークに接続されていなかったようなモノも含めた様々なデバイスがインターネットを介して情報をやり取りすることができるようになるという概念。

 

新しい技術を積極的に学び、研究に取り入れようとするメンバー達との日々の意見交換はとても刺激的。ここから次の時代の当たり前になるサービスを生み出せるよう、切磋琢磨しています。

CHAPTER 02

NTTデータのココが好き

大きく3つあると感じています。
まず、1つめは「人」です。NTT データでは、公共・法人・金融など多様な分野でシステム開発を行っています。社内には様々な分野の専門家がおり、何か困ったことがある時に頼れる・ヒントを持っている人が必ず社内にいます。この「人」という財産はこの会社の大きな強みだと日々感じています。我々のチームでも、ビッグデータ分析チームのデータサイエンティストや基盤技術の専門家チームとの技術的な意見交換、各事業部への市場ニーズのヒアリング、事業協力等を活発に行なっています。研究開発職として最新技術をしっかりと事業につなげていく上で、人との繋がりはとても重要だと感じています。
2つめは「繋ぐ力」です。NTTデータは、産学官連携を通した社会課題の解決に積極的に取り組んでいます。課題を分析し、中長期的な視点から最適な解決手段を検討するという一連のアプローチは、ビジネスプランや人・モノのネットワークを新たに創造することにほかなりません。よく当社の特徴を表す際に「マルチベンダー」という表現が用いられますが、その本質的な意味はここにあると日々感じています。
3つめは「風通しの良さ」です。研究開発の現場では、若手の意見でも柔軟に取り入れられる雰囲気があります。特に新技術に関する取り組みは、若手が中心となって開発をけん引しています。もちろん、個々に求められる責任は重いですが、自分のアウトプットがチーム、会社、ひいては社会の在り方そのものに影響を与えていくという実感が、私の中で大きなモチベーションになっています。

高齢者生活支援システムの実証事業で使用しているヴイストン社のSota。
音声対話クラウドやセンサ情報解析クラウドと連携して高齢者の生活を見守ります。
医療機関・介護事業者・自治体と連携したサポート体制の構築を目指しています。

CHAPTER 03

来たれ!後輩諸君!!

学生時代に研究を行っていたロボットについて、入社後にも携われていることはとても幸運なことだと感じています。ビジネスとしてロボットサービスを実現させることは学術研究とは異なる取り組みになりますが、不思議なことに、学生時代の研究や就職活動を行っていた頃に考えていた様々なことが、点と点を結ぶように少しずつ繋がっていく感覚を日々感じています。
例えば、学生時代にやっていた機械製図や工学実習。実際に、専門のソフトウェアで設計図面を描く、旋盤などの工作機械で金属を加工する実習でしたが、当時は「IT企業に就職したらこのノウハウは二度と使わないだろうな」と思っていました。しかし、今年になって、3Dプリンタなどの新しい製造技術がもたらす影響や、そういったツールが世の中に浸透した先のITインフラのあり方について調査・議論する機会がありました。製造現場の課題や製造技術の現状について自分の肌で知っていることが、非常に大きな財産になっています。また逆に、電子回路に関する知識等「あの時もっと突き詰めて勉強できていれば」と反省することも多く、もっと勉強しておくべきだったと感じる場面も多々あります。これらは学生時代には思ってもみなかったことです。
今日では、ITは私たちの生活のあらゆるところに浸透しています。そのような観点で考えれば、学生時代に学ぶ全ての事と私たちの仕事は直結しており、その一つ一つと真摯に向き合っていくことができれば、そこで得られた経験は社会に出てからも必ず生かされていくのではないでしょうか。
NTTデータの研究開発職は技術開発を行うだけではなく、場合によっては提案活動から技術を世の中に送り出す最後の瞬間まで立ち会うことになります。その際には、広い視野と柔軟な対応力が求められますがこれらは一朝一夕で身に付くものではありません。これらを少しずつ身につけていくためには学生時代の今から多くの人と出会い、多くの技術に触れておくことはとても大切なことだと思います。
ロボットサービスも含めて、ITの可能性は日々拡大しています。新たなライフスタイルの創造に共に挑んでくれる後輩の皆さんをお待ちしています。もちろん、ロボットは一押しですよ!

一日の流れ

  • 9:15 出社
  • 9:30 メールチェック
  • 9:45 技術動向調査
    最新の研究成果や他社動向について報道発表や論文を調査。情報は必要に応じてチームや他部署に展開。
  • 10:00 システム構築
    クラウドロボティクス基盤の進捗管理ツールでメンバーの成果を確認しながら、基盤構築からコーディングまでオールラウンドに行う。
  • 12:00 ランチ
    チームメンバーと取ることが多い。
  • 13:00 チームメンバーと定例会議
    週次で新規機能の開発に向けて機能要件や課題について整理・共有する。
  • 14:00 デモンストレーション開発
    社内・社外向け成果発表会に向け、デモ機を開発する。事業化に向けたモデルケースとしても重要な取り組み。
  • 15:00 他担当との会議
    技術動向やチームの成果について共有。また、お客様課題やニーズについてヒアリングを行う。
  • 16:00 パートナー企業との会議
    共同研究先やビジネスパートナーと今後の方針について議論する。
  • 17:00 システム構築
    午前中の構築作業の続きを行う。
  • 19:00 退社
    成果を進捗管理ツールに登録し、退社。

新しい技術を世の中に提案する
NTTデータならではの醍醐味を
ぜひ感じてください!

※掲載内容は取材当時のものです

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